子どもの学習について先取り学習をした方が、勉強が楽になる?成績が良くなるかも!と思ったことはありませんか?
先取り学習とは、今実際におこなっている授業よりもさらに先へ先へと進んで学習することです。
学校の授業についていけてるのかな?、できたらいい成績をとって欲しい!と心配や期待を持つことはどのお父さん、お母さんでもあると思います。
しかし先取り学習は悪いことばかりではありませんが、あまりおすすめではありません。
そこで今回は、先取り学習のデメリットってなに?先取りよりもどんな学習をした方がいいの?こんな疑問にお答えします。
お子さんに先取り学習をさせた方がいいのかなと迷っている方は参考にしてください。
先取り学習の5つのデメリット
先取り学習はメリットもある反面、子どもの負担が大きくなったり、学校の授業をきかなくなってしまったりとデメリットも多いです。
良かれと思ってしていたら逆効果だったなんてことも…そんな先取り学習の主なデメリットを紹介します。
子どもの負担になる
先取り学習は子どもにとって負担となることがあります。
子どもが現状の学習に付いていくのが精一杯、分からないところがまだあるという状態で先取り学習を初めるとどうでしょう…
頭に入ってこないうえ、負担だけが大きくなっていきます。
子どもにとって先取り学習が負担になると、モチベーションが低下したり勉強が嫌いになってしまうこともあるため、あまりおすすめではないのです。
これでは先取り学習をするどころか、何度勉強しようと促しても子どもが机に向かう事を拒否するようになってしまいます。
勉強に苦手意識をもつ
先取り学習をすることで、勉強そのものに苦手意識を持つようになる子どももいます。
先取り学習は本来やるはずの学習内容よりも一歩、二歩と進んだ難しい内容をするため、どうしても難しいと感じることが増えていくからです。
大人も上手くできないことが続くと自信をなくしてしまいますよね。
自信が付くと思って初めた先取り学習がかえって自信をなくさせ、必要のない苦手意識を持たせてしまうこともあるのです。
一度勉に苦手意識をもつと、勉強をする前からどうせできない…と諦め癖がついてしまいますよ。
自己流でやると理解できていないことがある
自己流で先取り学習をおこなった場合、実は理解できていなかったということがよくあります。
解き方はわかっているけれど、なぜそうなるのか本質を理解しないまま機械的に問題を解いていることが多いからです。
例えば計算はできるけれど計算式は作れない、漢字は書けるけれどその漢字を使って文章を作れないなど、基本問題はできても応用問題になると解けないということがあります。
こうなるとせっかく先取り学習をしていても、学校のテストでは点数が取れないなんてことになってしまいますよ。
考える力が伸びなくなる
先取り学習をすることで子どもの考える力を潰してしまう場合もあります。
学校の授業は、今まで習ったことを使って子ども達自身に解き方を考えさせることで、考える力を伸ばしていきます。
しかし先取り学習をしている子どもは、解き方をすでに知っているため考えようとしなくなることがあるのです。
複数解き方があったとしても、期先取り学習で学んだ解き方以外をやってみようとしなくなり、発展や応用問題などが苦手になりやすいです。
学校の授業をきかなくなる
知っているからと学校の授業を聞かなくなる可能性もあります。
周りの子たちがまだ考えているのに「知ってる!」と答えて先生を困らせてしまったり、ひどいと周りの子や先生をばかにするなんてこともないとはかぎりません。
子どもも出来ることがあればアピールしたくなるのは当然のこと!
しかしそれで周りの子や先生を不快にしては残念ですよね。
また授業では、先取り学習で学んだのとは違う方法やまだ知らないことを教えてもらえるかもしれません。
そんなチャンスを逃してしまうことにもなるのです。
先取り学習の危険と失敗談
先取り学習には危険な面もあるため注意が必要です。体験談とともにその危険性をお伝えします。
・子どもが勉強を嫌いになる
・学習態度が悪くなる
・間違えて覚えてしまう
先取り学習をしたことによって、子どもに負担が大きくかかりすぎ最終的に勉強が嫌いになってしまったというケースがあります。
もともと学ぶことが好きだったお子さん、しかし子どものキャパを考えず進めた結果大きなストレスとなってしまったことがありました。
勉強を始めようとしてもなかなか机に向かうことができなくなったり、ひどい時は腹が痛くなってしまうなんてこともあったのです。
また学習態度が悪くなるお子さんもいました。
授業を聞かない、周りの子をバカにするなどの態度をとるようになってしまったようです。
先取り学習をしている子にとっては、確かに授業に新鮮味を感じなくなってしまいますよね。
授業が退屈、聞かなくてもわかるという余裕から授業に集中しなくなり、気付いた時には先取りしていなかった子に抜かされていたなんてこともあります。
またこのように授業態度が良くないことで、先生や友達との人間関係に影響してしまった方もいましたよ。
そして先取り学習で注意したいのが間違った知識を付けてしまう事です。
一度間違えて覚えてしまった事を修正するのはかなりの労力がいります。
自己流で先取り学習をしていたお子さんが間違えて覚えてしまい、先取るどころか学校の授業に付いていけなくなってしまったなんて事もありました。
また理解しないままただ丸暗記しているお子さんも多く、実際テストをすると応用問題が解けず成績が悪いなんてこともあります。
先取り学習は塾講師などプロの指導のもと子どもの様子を細かに見ながらすすめていけば、先取りの勉強方法が合う子ももちろんいます。
しかしこのように失敗するケースも多いので注意が必要なのです。
先取り学習よりおススメの学習方法
先取り学習はあまりおすすめではないと言われても、学校の授業についていけれなかったら…他の子より勉強していないと不安と心配になることがあると思います。
では先取り学習をしないなら、どんな学習をしたほがいいのでしょうか。
先取り学習よりおすすめの学習を紹介します。
勉強する習慣をつける
1日30分でも、低学年の子なら10分でもいいので毎日コツコツ勉強する習慣をつけることをおすすめします。
べんきょする習慣を付けるためのコツは5つ!
・子どもとルールを決める
・親も一緒に机に向かう
・勉強時間は長くなりすぎないようにする
・まずは得意科目で習慣づける
・難しい問題ばかりやらせない
毎日勉強し続けるためには、子どもと一緒にルール作りをすることで子ども自身が納得して勉強に取り組むことができます。
また親も一緒に机に向かうことで子どもにとっていいロールモデルになりますよ。
そして子どもにはまず勉強する習慣を付けさせることが優先となるため、無理をさせないことが大切です。
勉強時間を長く取りすぎないよう、得意な科目を子どもが集中できる10分〜15分から初めてもよいのではないでしょうか。
教材も分厚い参考書をドンっと出されてはやる気がなくなるため、7〜8割くらい溶ける難易度の問題を選ぶようにするといいですよ。
勉強する習慣がある子は、集中力が養われ粘り強く取り組めるようになっていきます。
高学年になるにつれ、勉強もどんどん難しくなっていきますよね。
そんな時、分からないことが出てきても粘り強くできる力があれば勉強に付いていくことができるはずです。
まさに継続は力なり!ですね。
勉強する習慣がある子はどんどん理解できるようになっていくため、きっと勉強が好きになっていきますよ。
応用や発展問題を解く
基礎が固まったら応用や発展問題に取り組むことをおすすめします。
応用や発展問題を行うことで深く学ぶようになり、子どもの考える力が伸びるからです。
また応用ができるようになるとお子さんの自信にもつながります。
応用ができるよになていくためには、解いたものを「子どもの言葉で説明させる」ようにしてみてください。
子ども自ら説明できるということはしっかりと本質を理解しているということ、応用にもすぐに慣れていきます。
応用や発展問題ができるようになると、勉強の本質を理解し考える力が身に付いてくるようになるため、学校のテストや受験にも良い影響が出てくるのではないでしょうか。
先取り学習のデメリット!先取り学習するよりもした方がいい学習とは?まとめ
先取り学習のデメリットや先取り学習よりもおすすめの学習方法について紹介しました。
・先取り学習は子どもが勉強を嫌いになりったり、考える力を伸ばすチャンスを逃してしまうことがある
・先取り学習よりも学習習慣や応用ができるように学んだ方がいい
先取り学習は確かにメリットもありますが、長期的に見ると勉強を嫌いになったり、本来付けたい力が付かなくなるデメリットもあります。
しかし、お子さんの学習について大なり小なり不安があり学習させたいと考える方は多いはず。
そんな時は、勉強を好きになれるよう、学習習慣や応用ができる力を付けさせてあげましょう。