現在日本で主に使われている3種類のお札、1万円札、5千円札、千円札が約20年ぶりに新しくなるんです。
気になる新貨幣のデザインは、今のお札よりも数字を大きくしたり、それぞれの額の区別がつきやすく作られていて、誰にでもより使いやすいお札になるんだとか。
なんだかワクワクしますね。
毎日の生活に欠かせない、「お金」。それは現代社会において、日本でも外国でも同じです。でも、外国の通貨を目にする機会はあまりありませんよね。
他の国では、一体どのようなお金を使っているのでしょうか。
今日は世界の通貨について、世界で1番〇〇な通貨や珍しいもの、びっくりするような特徴を、日本の通貨と比べながらご紹介したいと思います。
世界の通貨、一体いくつあるの?
2021年現在、世界で流通している通貨は約180。世界の国の数が196なので、実際の国の数より少ないですね。
これは、EUで使われているユーロのように、複数の国で使われる通貨があるためです。
ただ、多くの国では独自の通貨を使っています。
昔、同じ国の植民地だった国や同じ言語を使う国では、通貨の名前が同じものもありますが、その場合も通貨の名前に国名を入れるなどして区別されています
例1)ドル:英語を公用語とする国々で使われている
- アメリカ → ドルまたはアメリカ・ドル
- カナダ → カナダ・ドル
- オーストラリア → オーストラリア・ドル
- シンガポール → シンガポール・ドル
- ジャマイカ → ジャマイカ・ドル その他
例2)ペソ:昔スペインの植民地だった国々で使われている
- フィリピン → フィリピン・ペソ
- メキシコ → メキシコ・ペソ
- チリ → チリ・ペソ
- アルゼンチン → アルゼンチン・ペソ
世界の通貨 いったいいくら?
それではここで、世界の通貨のなかからいくつかの通貨に代表してもらい、その通貨の「価値」を見てみましょう。
すべての通貨が1円や1ドルなど「1」という単位を基本にしていますが、国によって物の値段や税金などが違うため、それぞれの「1」の価値は様々です。
そこで、私達の通貨「円」にしたらいくらかな、という基準で見ていきましょう。
- 1アメリカ・ドル 114円
- 1ユーロ 127円
- 1ポンド(イギリス) 150円
- 1香港ドル 14円
- 1人民元(中国) 18円
- 1フィリピン・ペソ 2.4円
- 1メキシコ・ペソ 5.5円
- 1ロシア・ルーブル 1.5円
- 1インドネシア・ルピア 0.008円
- 1レアル(ブラジル) 20円
- 1ケニア・シリング 1円
いかがでしょうか。
同じ「ドル」でも、アメリカと香港では約10倍も価値が違ったり、遠く離れたアフリカのケニアの通貨「シリング」が円とほぼ同じ価値だったりと、意外な発見もありますね。
インドネシアのルピアは1ルピアの価値がとても小さいですが、その分物の値段の数字が大きくなります。
世界の通貨色々な「1番」ランキング!
世界中に180もの通貨が流通していることをご紹介しましたが、なかなか他の国の通貨に触れたり、関わったりする機会ってないですよね。
そこで、世界の通貨の中から、様々な「ナンバーワン」をご紹介していきます。
日本の通貨「円」や、他の国の通貨とも比べてみてください。
使っている国の数No.1の通貨は?
ユーロです。
これはみなさんもご存知、EU(ヨーロッパ連合)に加盟している国の多くが使っているからですね。
加盟国間では国を超えての行き来が自由にできるEUでは、加盟している国同士同じ通貨を使っていたほうが便利なのです。
日本の円は日本のみで使える通貨ですが、例えば外国に旅行に行っても普段使っているお金をそのまま使えたらとても楽だし、お買い物もしやすいですよね。
ユーロはEUの国々でそれを可能にした通貨なのです。
使っている人の数No.1の通貨は?
アメリカ・ドル(米ドル)です。
国単位ではユーロですが、使われている量(流通量)が一番多いのは米ドルになります。
これは、米ドルを自国通貨として使うアメリカが世界の中でとても大きな力、特に経済力をもっているため、普段米ドル以外の通貨を使っている人々にとっても「米ドル」は価値が安定していて使いやすいと思われているということです。
ちなみに、流通量で見ると、米ドルがダントツの1位、続いて使用国数No.1のユーロが2位、そしてなんと第3位は日本の円なんです。
「高い」通貨No.1は?
これは色々な切り口から見てみましょう。
1枚の価値が高い紙幣
10000シンガポール・ドル(シンガポール)
このお札、なんと1枚で約82万円!触るだけでドキドキしてしまいそうです。
通貨自体の価値が高いお金
クウェート・ディナール(クウェート)
1ディナールは約385円。米ドルが114円、ユーロが130円ほどですから、1単位あたりの価値がドルの3倍ほどとなります。
額面が大きいお金(過去)
1垓ペンゲー(ハンガリー)
こちらは過去、最もお札の額面が大きかった紙幣です。
第二次大戦後、ハンガリーでは物の値段がものすごい勢いで上がっていくハイパーインフレーションという混乱状態になってしまい、その時に生まれたのがこの1垓ペンゲー。
「垓(がい)」とは、「兆」の2つ上の数の単位です。
なんと、1のあとに0が20個もつくんです!数え間違えちゃいそうですね。
コインの種類が多い通貨No.1は?
再登場、ユーロが1位です。
ユーロは複数の国が発行し使用している通貨なので、コインの片面は共通の図柄、もう片面は各国のオリジナルデザインとなっているのです。
更に各国で様々な記念硬貨も発行、流通しているため、2001年にユーロが流通し始めてからこれまでで発行されたコインの種類はなんと500種類以上!
もともと基本的な硬貨の数も1,2,5,10,20,50セントと1,2ユーロ、全8種類。
硬貨が6種類の日本と比べるとそれだけでも多く感じますね。
世界の珍しい通貨
最後に、見慣れた日本の通貨とは見た目や名前が違う様々な珍しい通貨をご紹介します。
<おもしろい名前の通貨>
- ケツアル(グァテマラ)
- アリアリ(マダガスカル)
- クワチャ、ングゥエ(ザンビア)
- バツ(バヌアツ)
- ドラクマ(旧通貨・ギリシャ)
日本の通貨「円」は言いやすくてシンプルですが、世界には色々な名前の通貨があるんですね。
ちなみに、昔は日本にも「円」の他に「銭(せん)」というお金の単位がありました。
円の100分の1の単位です。
言いやすくはありますが、数字の千(1000)と同じ読みなのでちょっぴり紛らわしい名前でしたね。
一度見てみたい!お札が美しい通貨
- パシフィック・フラン(ポリネシア)
- スイス・フラン(スイス)
- ウガンダシリング(ウガンダ)
- オーストラリア・ドル(オーストラリア)
- テンゲ(カザフスタン)
お札というと全般的に茶色っぽい地味な色のイメージですが、世界にはフルカラーで、その国のイメージを表現した美しいお札もたくさんあります。上に挙げたのはその一部。
なかでもカザフスタンのテンゲやスイスのスイス・フランは、「International Bank Note Society(国際銀行券協会)」による「今年の紙幣」に何度も選ばれている、世界に認められた美しいお札を持つ通貨です。
興味のある人はぜひ「今年の紙幣」を調べてみてください。使うのがもったいないほど素敵なお札が他にもたくさんあります。
もしかしたら「今年の紙幣」に選ばれる日が来るかもしれませんね。
色々な世界の通貨まとめ
本日は世界の通貨について、たくさん使われている通貨から珍しい通貨まで色々な視点からご紹介してみました。
今から3000年ほど前、物々交換の代わりに「宝貝」と欲しいものを交換することから始まったと言われる「通貨」という考え方。
今では「通貨」のない生活は考えられませんね。
なかなか接する機会のない外国の通貨ですが、150円のお菓子を買うときイギリスなら1ポンド、ブラジルなら7.5レアルだな、なんて考えてみると、ちょっぴり海外旅行気分を味わえるかもしれませんよ。