我が子がいつまでたっても勉強しない…これは高校生のお子さんを育てる親御さんのナンバーワンの悩みと言ってもいいのではないのでしょうか?
叱っても褒めてもガンとして勉強しない我が子。
成績は芳しくないし、このままじゃ受験で苦労するのは目に見えている!なんて不安がふと心をよぎりますよね。
そこで今回は、そんな勉強しない高校生に変化を起こすための親の接し方のコツを3つご紹介したいと思います。
勉強しない高校生の頭の中って?
まずは相手である、勉強しない高校生の頭の中を分析してみましょう。何事も敵の心中を察すれば、勝機がみえてくるものです。
勉強しない高校生の頭の中その①勉強=失敗体験
お子さんは、勉強してもわからない→わからないからつまらない→つまらないからやらない、といった悪循環に陥っているのではないでしょうか?
やらなければ当然成績は下がります。成績が下がれば誰だって大なり小なり落ち込みますよね。
勉強=失敗体験の積み重ねになってしまっているのです。これでは勉強に向き合うことがとても辛く感じられますよね。
勉強しない高校生の頭の中その②思春期特有のモヤモヤ感
友達や親との関係、自分の内面や外面への葛藤、将来への不安、思春期の頭の中は悩みでいっぱいです。
親御さんにもそんな時期があったのではないのでしょうか。
「思春期は精神病」なんて表現しているドクターもいます。
モヤモヤとした悩みを抱えつつ、好きでないこと、つまり勉強に向き合うのは、とてもストレスがかかることだと思います。
勉強しない高校生の頭の中その③誘惑が多すぎる!
ゲームや携帯など、昔と違って今は手軽に遊べる誘惑アイテムが多すぎますよね。
成績はよくないけど、学校ではなんとかやれてる。今日は部活で疲れたし、まあ、いっか的な流れが日常化しているのではないのでしょうか?
勉強しない高校生の頭の中はいかがだったでしょうか?
そう、実は親である自分自身もこういった思考回路に陥っていることが結構あるのです。
親自身も仕事や家事のことでいっぱいになりながら、子育ての失敗体験を重ね、子どもに向き合うよりつい携帯画面に逃げる、なんてことよくありますよね。子どもが小さい時なんか、私よくこれをやっていました(笑)
そんな時に「家事をさぼるな!」なんて叱られたら一気に落ち込んでしまいますよね。
このように考えると、疲れたり悩んだりしているからこそ、勉強になかなか取り組めないという子どもの気持ちが見えてきます。そして叱ることがいかに逆効果か理解できるようになるのです。
勉強しない高校生への接し方3つのコツ
先ほどの章では勉強しないという悪循環にハマっている高校生の状況を分析しました。
この悪循環から脱するため、心の専門家、学校や塾の先生、先輩ママなど、私はあらゆる方にこのことを相談しました。
さまざまな視点からの知見を得て、自分自身の子ども(現在、高校2年生男子)を相手に試した結果、これは良かった!と思える親の接し方を3つご紹介したいと思います。
勉強しない高校生への接し方のコツその①子どもの夢にアクセス
親はなぜ子どもに勉強させたいのでしょう?それは将来の自立のためですよね?ですので、子どもの目標を明確にすることから始めてみてはいかがでしょうか。
まずはパソコンや携帯で興味のある進学先を一緒に探してみましょう。
なりたい職業が決まっていなくても、見ているうちにここちょっといいかも、というニュアンスが子どもから伝わってきます。
そうしたらめっけものです。休日などを利用して説明会や体験授業に参加してみましょう。そうすると本人の中で将来に対する現実味が生まれます。
プラスもう一押し背中を押す方法があります。
説明会の後、ちょっと寄り道して外食でもしてみましょう。特に本人の好きな物だと、気持ちが高揚してよりいいです。
リラックスした所で、子どもが進学先でやりたいことを具体的に聞いてあげて下さい。言語化することで、より一層夢のために頑張ってみようという気持ちが本人の中に芽生えます。
勉強しない高校生への接し方のコツその②勉強しやすいハードルの設定
さて、将来が少し見えてきましたが、だからといってすぐに勉強を始める、なんてお子さんはなかなかいないでしょう。
このままでは携帯とゲームが待っている日常に逆戻りです。
かといって「夢のために勉強しなさい!」などと言おうものなら、一瞬にしてやる気をなくすのが反抗期という生き物です。ここで親が命令しないことが肝心ですよ。
そこで次に本人がやる気を出す時期を見極めます。
大体、テスト後の悪い成績を目にした後などは本人も落ち込んでいます。このようにちょっとはやらないと…と本人が感じた時に、勉強に取り組みやすくなる環境を一緒に考えてあげましょう。
因みにうちの息子の場合は、家にいると誘惑が多すぎてできない!と言うので、それじゃあ学校で休み時間に3分やってみれば、という所から始めました。
次に自習室やカフェを利用することで段々勉強時間が伸びていったのです。そのようにして段々とハードルを上げていった結果、家でもある程度は勉強できるようになりました。
勉強しない高校生への接し方のコツその③人生の壁を超える練習
さて、では勉強しない高校生が目指す先とはどこでしょう?
それは偏差値の高い難関大学でしょうか?勿論、本人の意志なら話は違ってきますが、親にはそこを目標としてほしくはないのです。
なぜかと言うと、高校生まで勉強しない習慣が身についてしまった子どもが、いきなり何時間も勉強してすぐに成績が上がる、ということは現実的にはかなり難しいからです。
実際、勉強時間が増えた我が子ですが、実のところ成績は上がっておらず、ずっと横ばい状態です(笑)
でも勉強に取り組もうと努力している彼の横顔は、以前よりちょっと大人びて、態度や発言も随分としっかりとしたものになってきました。
それは嫌なことや苦手なことから逃げずに向き合えている自分に、自信を持ち始めからではないでしょうか?
そんな子どもを見て、私も成績に一喜一憂しなくなりました。
なぜならば私が不安を抱いていたのは彼の成績の悪さではなく、遊んでばかりいて努力しない我が子の姿だったからです。
勿論努力だけでは世の中は渡っていけませんが、努力の大切さを理解した我が子を見て、親としてとてもホッとしています。
親はついつい成績という結果に注目してしまいがちですが、成績が良ければ人生を乗り越えられる、という保証がある訳ではありません。
勉強を通じて、問題にぶち当たった時に、工夫や解決を導き出す訓練をしているのです。この訓練が、人生で困難に出会った時、逃げ出さずに乗り越えようとする姿勢につながっていくのでしょう。
勉強しない高校生への接し方まとめ
勉強をしない高校生への親の接し方についてご提案させて頂きましたが、いかがお感じになられたでしょうか?
勉強をしない高校生に叱ったり褒めたりして無理やりやらせようとしても、それは子どもの人生ではなく、親がやらせた人生になってしまいます。
以下のまとめを参考に、親の接し方をぜひ一度変えてみて下さい。
- 悩みを抱えている思春期の子どもの気持ちを理解しよう
- 子どものやりたいことや夢を一緒に探す
- 勉強しやすい環境とは何か?を一緒に考える
- 勉強=人生の困難を乗り越える訓練であることを子どもに伝える
親が接し方を変えると、子どもの態度や表情もきっと変わってきますよ。子どもの顔に浮かぶ表情がよいものなっていくならば、きっとあなたの接し方は正解なのだと思います。