でも、教科書に書いてある言葉は難しすぎて、小学生には伝わりづらいかもしれません。
そこで、今回は小学生にもわかりやすいように日本国憲法前文の内容を子ども向けにしてみました。
未来のある子どもたちが、これを読んで日本国憲法の前文とその意味を知ってくれたらうれしいです。
日本国憲法とは?
まず「憲法」とは何か話しますね。
憲法は「国民の権利・自由を守るため、国がやってはいけないこと・やらねばいけないことをについて国民が定めた法律」です。
簡単に言うと「国の権力をおさえて、国民の人権を守る」という約束事です。
もし、大切な憲法をかんたんに変えられては困りますよね?
そのため、憲法を変えるには普通の法律を変えるよりも厳しい手続きが必要になります。
憲法と法律の違いは?
法律というと、「国民が守らなければならないこと」というイメージがありますよね。
また、それを守らないと「罰」を受けますよね。
- 「法律」は、国民が住みやすい国を作る為に守ること。
- 「憲法」は、国民の権利と自由を守るために、国が守ること。
こう考えるとわかりやすいのではないでしょうか?
日本国憲法前文
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う。
日本国憲法前文と意味(子ども向け)
私たち日本国民は、正しく選挙をして、国民の中から代表を決めて国のことを決めていきます。
また、国民とその子どもや孫のために色んな国と仲良く手を取り、日本を作っていきます。
そのために国の様々な決まり事のおおもとである「憲法」を決めました。
私たちは色んな国々に協力します。みんなと楽しく自由に暮らすために、戦争は絶対しません。
戦争のようにひどいことが起きないように努力することを、固くちかいます。
日本のことを決める代表の方達がいますが、この仕事は、国民のみんなから託された仕事です。
日本のことを決める代表の人がえらいのではありません。国民のみんなが国のことを決める権利を持っています。
そして、日本のことを決める代表の方は、みんなの生活が良くなるように国の仕事をするのです。
憲法は人間にとって、自然なルールです。このルールがゆらぐことはありません。
私たちは、この憲法に反するような、どんな決まりもルールも命令も作らないと約束します。
日本の国民は、平和がずっと続く事を望んでいます。どの国の人だって平和が好きなはずです。世界中の人が本当は仲良くなりたいと願っていると、私たちは信じています。
私たちは平和を守り続けます。だれかが権力を使って、他の人を支配したり、虐げたりするのはだめです。
世界中のみんなも、そんな悪い事をなくそうとがんばっています。そんな頑張ってる人や国に認めてもらえるように、日本のみんなもがんばります。
世界中の人たちが、飢えたり、家がなかったり、恐怖におびえることがないように、平和な生活をおくる権利をもっています。
世界中の国が自分の国のことだけを考えてはだめです。
他の国々のことも考えましょう。日本のこれまでのような決まりやルールは他の国でも同じだと思います。どの国も他の国のことを同じように考えるならば、みんな対等な平和な世界になるでしょう。
日本の国民は、日本の名にかけてこの素晴らしい理想を達成するように努力していきます。
日本国憲法前文と意味|まとめ
日本国憲法前文を元に、わたしなりに日本国憲法を意味を考え、わかりやすく書きなおしてみました。
この前文のあとから憲法第一章~第十一章へと続いていきます。
前文は憲法を作った理由、背景を語っているのでしょう。
平成の時代は唯一、戦争のなかった時代でした。
令和の時代もその後も、戦争などなく平和な世で合ってほしいですね。
小学校の自学に使えました
お役に立ててよかったです!